オフロードバイクでの林道走行

林道に持って行きたい工具や道具

林道ツーリングに行く為には、殆どのトラブルに対処出来る工具を持ち歩く事が望ましいとされています。

その理由は林道の多くは山の中にあり、トラブルになってもJAF等のロードサービスを呼ぶ事やすれ違う車に助けを呼んでくれるように頼むことさえ出来ない場所に有るからです。

頼みの携帯電話すら圏外の可能性が高い事が多いです。

トラブルの殆どは、自分自身で対処しなくてはいけないと言う事を理解しておきましょう。

そこで、どの様な工具類を持ち歩けば一番効率が良いのか記載しましょう。

林道ツーリングはスペースの関係等で家で使うような工具のフルセットを落ち歩く事は出来ません。

又、ライディングの邪魔にならないよう軽量で厳選された工具で無ければなりません。

そして軽量でなくてはいけないし、野外での修理なので無くしてもあまり気にならない程のグレードである事が望ましいと思います。

林道に持って行きたい工具や道具

此処に紹介する工具は、私のバイクに適応した携帯工具なので、全て同じではいけません。

トルクスを使ってない車種にトルクスのコマは当然必要ありません。

基本の考え方は、軽く、小さく、自分のバイク専用、無くしても泣かない、かなりの修理が出来る、を基本として貰えればベストな車載工具と言えます。

レスキューグッズ等は同じで構わないし、積載に余裕があればノコや整備グローブ、ガムテープ等色々自分流にチョイスして行きましょう。

スパナ

まずは定番のスパナですが19mm迄で良いと思います。

よって、19/17 17/13 14/112 10/8 の4種類が適当かと思います。

更に持ち運びに軽量なように肉抜きを施したツールもあります。

写真は旭ライトツールの軽量タイプです。

差し込み角9.5のソケット

通常整備では差し込み角9.5mmが標準ですが、9.5mmより6.5mmの方が軽量なので9.5mmは最小限の携行で力の掛かる部分のみ使用と言うような事を想定したソケット選びをしましょう。

上記SETではトルクスのT50/T40 HEXHORE用の8/6/5/4 ソケットの17/14 です。

差し込み角6.5のソケット&9.5-6.5アダプター

差し込み角6.5mmでは出来るだけ携帯します。

トルクスT15/T20/T25/T27/T30/T45と差し込み角9.5-6.5変換アダプター

ソケット13/12/10/8/7/6/5.5/5

この組み合わせは私のバイク用のセットで当然トルクス等何処にも使っていない車種では必要ありませんので、必ず自分用のバイクに使う工具のチョイスにして下さい

どのバイクも同じであるはずがありません!

 

純正ソケットアダプター

これはKTM純正工具のレンチホルダーで上記のソケットを取り付ける際に使いますが、私のKTMで使うと便利と言う訳で他車ユーザーは必ず必要と誤解しないでください。

自分の車載工具やそれらのグレードアップしたもので良い物を選びましょう。

 

差し込み角9.5ソケットレンチ&エクステンション

差し込み角9.5mmのラチエット&エキステンションバーです。

ラチエットはミディアムタイプの長さのレバーを推奨します、ショ-トは使いやすいですが力が入りませんのでミディアムが良いと思います。

エキステンションバーは逆に5cm位のショートが良いと思います。

そんなに深い所を山の中で修理出来ないからです。

写真のラチエットはアストロプロダクト製です。

バイスプライヤー

バイスプライヤーは強力に挟んだまま維持出来るプライヤーです。

修理だけでなくレバー類の折損やペダルの折損等の際の強力なアイテムになりますので是非携帯をお勧めします。

本来結構するものなのですが100均で¥200で売られていて、十分使えます。

±差し替えドライバー

本当はきちんとした+-各々のドライバーでネジ頭に合わせた数種類のドライバーが理想なのですが、此処は最小限と言う事でこう言う選択が良いと思います。

私は車用の車載工具の中から出して携帯しています。

ペンチ

単純に何か挟むものと言う意味ではプライヤーで配線等を切る為にはニッパーで両方の役目を持っているのがペンチと言う訳です。

高い物で無くて構いません、私は100均の物です。

軽量で落としても泣かないを両立したアイテムです。

純正プラグ用レンチ

プラグレンチは殆どのバイクの携帯工具の中に入っていますのでこれで良いかと思います。

もっと良い物を持ちたければグレードアップが良いでしょう。

ホイールシャフト脱着用レンチ

これはホイールを外す際のレンチで車種により寸法が違いますので、ご自分のバイクに合うサイズのレンチを携帯しましょう。

よくあるのが、パンクしたのでお手伝いをしようとしたらこのレンチを持っていなくて手伝う事さえ出来ない事がありました。

かなり重要なアイテムと認識してください。

HEXHORE用SETレンチ

HEXHOREBOLT用のSETレンチです。

もちろん、ご自分の機体にHEXHOLEBOLTが使われていないなら無理に持って行く必要はありません。

これもPB等の高い価格のツールを山に持って行く必要はありません。

最近は100均等でも置いてありますので探してください。

写真の工具はSK11製です。

分割式タイヤレバー

パンク修理用タイヤレバーです。

パンク修理は最低で2本あれば出来ます

3本あればより短時間で修理可能、そして私は携帯に便利な分割式を選んでいます。

ポイントはレバーは長い方が力が入り修理が楽です。

写真のタイヤレバーはデイトナ製です。

パンク修理道具(小物)

パンク修理道具小物を見てみましょう。

チューブのムシやキャップ デジタルエアエージ チューブガイド カッターの刃&ヤスリ ゴム糊 ビートバディ 虫回し 瞬間接着剤

チューブのムシやキャップ

新品のチューブでもムシのトラブルが多いです。

何でもないのにエアが抜けるのはまずこれを交換してみてください。

デジタルエアエージ

私はデジタルエアエージを使っていますがアナログでも構いません。

オフロードで多く使用する空気圧が正確に出るトライアル用もお勧めです。

チューブガイド

チューブの先に付けてリム穴から口金を取り出す際にガイドとなるアイテムです。

特に硬いリアタイヤのパンク修理には絶大な力を発揮します。

カッターの刃&ヤスリ

チューブの段差を削り取る為にヤスリかけの前にカッターナイフでの段差除去時に使用すると迅速に作業が出来ます。

何故刃だけなのかは容積を減らす為です。

ヤスリはカッターの刃のケースに貼ってあります。

ヤスリはパンクしたゴムチューブに充てて糊をつきやすくする為使用します。

ゴム糊

バイク用で売っているものは容器が大きいので、自転車携帯用を使用してます。

ビートバディ

タイヤをリムに嵌める際、嵌めている反対側から徐々に外れていってしまうのを防ぐアイテムです。

足で押さえれば無くても出来ますが、あればかなり楽な態勢で作業出来るアイテムです。

虫回し

これが無くては空気を完全に抜くのは時間がかかるので必須工具と思ってください。

チューブキャップを兼ねている物もあります。

瞬間接着剤

軽妙なパンクはパッチやらゴム糊、ヤスリかけ等しなくても簡易的には瞬間接着剤で修理が可能です。

この方法はかなりの実績ありますが広く認知されていない方法なので簡単に済ませたい方向きと言えます。

チューブに10個位の穴が開いてしまったとき等、大きい場所だけパッチを使い後は瞬間接着剤修理で使えます。

エアゲージ付きエアポンプ

エアゲージ付きですが通常のエアゲージ程の精度は無いようです。

エアゲージは1k以下の測定が得意なトライアル用エアゲージをお勧めで、通常のエアゲージ(トラック 乗用車迄測れる物)では1k以下が小さく見にくいのでトライアル用を勧める訳です。

しかしながら色々なポンプを使って来ましたが、丈夫ですし軽量で現在はこれに落ち着いています。

電動エアポンプ

最近話題になっている電動エアポンプです。

予め希望エア圧をSETしておけば希望エア圧迄上がると自動的に止まる仕組みです。

よく不良品と言うか数回使うとエアを充填しなくなるトラブルの報告が多い商品なのですがエアに関しては最高に便利なツールです。

不具合の多くはピストンに付いているゴム弁とピストンリングの役目のゴムで劣化でやぶれてしまうのが原因です。

修理方法は切れたゴム弁やピストンリングを良く脱脂して瞬間接着剤で補修すると治す事が出来ます。

クイックメタルパテ

これはエンジン下回り、特にサイドやラジエター等が割れて漏れた場合修理する為の物で必要量取り出して指で揉むように練ると使用可能です。

ケースやラジエターのクラック部分の油分や水分を綺麗にして乾燥させ押しつけます。

レバーの折損には強度が足りませんでしたので、穴埋めの用途と認識してください。

金属製のガソリンタンも使用できますし樹脂製も持ちこたえた事例もあります。

樹脂製タンクは本来ポリプロピレン樹脂で出来ていますので、接着能力不足が懸念されますのでお勧めは出来ません。

小さいので是非携帯をお勧めします。

乾燥を防ぐ目的でサランラップを巻いてチャック付き厚手のビニール袋に入れて携帯しています。

チェーンジョイント他小物

小物類の紹介です。

チェーンジョイントはコマが切れたりする際に使います。

タイラップは万能選手と言っても過言ではありません、必須携帯のアイテムです。

ビニールテープは主に配線関係のトラブルに力を発揮するばかりでなく、タイラップで締結後に巻く等、使い道は多いです。

ステンレスワイヤーはタイラップでは固定出来ない熱の掛かる場所等使用出来、例えばエキゾーストのスプリングが飛んでしまった等にも対処出来ます。

パンク修理でも出てきた瞬間接着剤です。

接着に向かない樹脂や軟質材は多い物の山での必需品と言えます。

ハンドチェンソー

林道では倒木が多く行く手を阻みます、そんな時倒木を除去するために使用するハンドチェンソーと言うアイテムです。

ノコギリでも良いのですが、より太い木等を切る際使用します。

時間が掛かりますが電信棒位なら時間をかけて切る事が出来ますが、小さい枝等はノコギリやナタに軍配が上がります。

小さくなりますので携帯には適しています。

ガソリンポンプ

ガソリンポンプです。

灯油ストーブ用のポンプでも良いのですが、小さくなるので、私はこのタイプを使用しています。

キャブの時代はタンクからのホースを抜いて仲間からGASを貰えたのですが、インジェクションの時代になりタンクから燃料ポンプに行ってしまってるので抜きにくい訳です。

そこで、簡単に仲間からGASを分けて貰うにはGASポンプが重宝します。

引き上げ用ザイル類

20M~30Mザイル カラビナ 滑車 スリング

ザイルはバイク引き上げ用なのでバイクを吊り上げられる耐荷重の物を携帯しましょう。

カラビナも本物を用意しましょう。

滑車はザイルとの兼ね合いで大きさを決めます、尚バイクの自重を持ちこたえる滑車を選んで携帯しましょう。

スリングは引きあげや牽引の際、何かと便利なのがこのスリングです。

ハイドレーショングッズ

夏でも冬でも林道走行は汗をかきます。

特に夏はこまめに水分補給しないと熱中症になり動けなくなります。

ハイドレーションシステムはボトルを取り出すことなく、更にメットをかぶったまま、走行中でも水分補給出来るアイテムです。

魔法瓶改造ハイドレーションシステム

真夏のオフロード走行はかなり過酷なので少しでもクールダウンしようとキャプテンスタッグのステンレス魔法瓶を改造しました。

そのままでは吸えないのでワンウェイを付けてます。

山の中でのトラブル修復はとても大変です。

怪我等負っていたら更に大変です、複数での林道ツーリングをお勧めします。

パンク修理も工具だけ持っていても出来るものではありません

事前に携帯工具が使えるように経験を積む事をお勧めします。