新卒の方や他業界から自動車関連の仕事に就職転職をしようとしている方に、現在の自動車業界は貴方の就職転職の希望に叶う業界なのか知りたいですよね?
そこで業界は今後も堅調でいられるのか?将来の展望は明るいのか?どの様なメーカーや職種があるのか等、実際にご紹介して行きましょう。
自動車業界は堅調な売り上げ
現在の国内自動車メーカーは
●トヨタ自動車株式会社 https://toyota.jp/
●ダイハツ工業株式会社 https://www.daihatsu.co.jp/
●日野自動車株式会社 https://www.hino.co.jp/
●本田技研工業株式会社 https://www.honda.co.jp/
●日産自動車株式会社 https://www.nissan.co.jp/
●スズキ株式会社 https://www.suzuki.co.jp/
●マツダ株式会社 https://www.mazda.com/ja/
●株式会社SUBARU https://www.subaru.co.jp/
●三菱自動車工業株式会社 https://www.mitsubishi-motors.co.jp/
●いすゞ自動車株式会社 https://www.isuzu.co.jp/
等があり 其々堅調な売り上げを伸ばしています。
業界が堅調な訳
世界経済が比較的好調なのとトランプ政権の法人税減税が効果を上げアメリカでの販売台数の増加等が影響しています。
就労人口は500万人規模で日本全ての就労人口の実に8%がこの産業に就いています。
その中で販売や整備関連が110万人、部品を作る製造関連が80万人、製造が20万人の雇用を生み出している産業です。
トヨタ自動車に至っては世界的に見てもフォルクスワーゲンと1.2位を争い30兆円程の売り上げで実に日本の国家予算の1/3に相当しています。
欧州ではハイブイッド車やガソリン車を締め出そうと言う動きもありますが、日本は世界に先駆けて省エネやエネルギー分野、IT業界との提携等、常に時代を先取りして新しい分野に着目し乗り越えています。
業界勢力図
国内での勢力図はトヨタ自動車が断トツで次にホンダや日産が居る第二勢力、続いてスバルやスズキ、三菱の第三勢力と続きます。ダイハツや日野はトヨタ自動車の傘下でトヨタ自動車に含んでいます。
業績を押し上げる要因としてマツダのCX-30 スズキのハスラーやジムニー・日産ノート・ ホンダのフィット・トヨタのプリウス・三菱のエクスパンダー等の人気車が各社を牽引しています。
内部告発によるリコール隠し発覚やデータ的に他社より有利に見せようとした燃費偽装問題、外国人役員の逮捕、制動検査の不正等の不祥事の歴史の歴史もあります。
最近ではヒット等の影響で追い抜いたり転落したりの場面はあります。
世間は不祥事にとても敏感なので、飛びぬけているトヨタを除いて勢力図は変わる可能性は否定出来ません。
堅調な売り上げの各社
しかしながらこういった事で自動車業界以外の企業のようにそれらが要因で決定的に弱体化し倒産等の危機に遭遇した企業は皆無であって十分に安定している業界と言えるのでは無いでしょうか。
その訳は弛まぬ技術の開発や、現地での生産や販売、新規の販路開拓等時代の先取りのおかげです。
近年の売上高はトヨタ自動車の約30兆円を筆頭に日産約12兆円、ホンダ約15兆円、マツダ、スズキ、SUBARUが約3.3兆円他メーカー約2兆円となっています。
少し前までは中国の販売が世界販売を押し上げていましたがそれも鈍化しアメリカ市場も頭打ちですが、現在有望なのはインド市場で、これら新市場に着目しているのが堅調な売り上げに繋がっています。
自働車業界の一般への取り組み
自動車業界は、その性格上安全性を維持する為日々努力しているのですが、稀に不祥事等起こし、企業のイメージを傷つける事も多々あります。
しかしユーザーの意見を常に取り入れ社会と歩調を合わせる努力を怠ってはいません。
今後の開発
今後は各社化石燃料からの脱皮を図り、その方面を核とした開発に取り組むと思われます。
CO2排出量削減目標やAIを活用した自動運転の実用化 等も今後避けては通れない課題です。
現在各社しのぎを削って開発している最中、又は移行期であり自動車関連以外の技術を欲しているのが現状です。
最近では車とは無縁と思われた会社との業務提携等も積極的に行われています。
次世代クラウドサービスや自動車SNSの分野ではアップルやインテル・マイクロソフト等の異業種との提携が加速し、開発はかなり大規模な変革の時期を迎えようとしています。
従来の車両開発技術の見直しや電動化技術・自動運転技術・通信技術を駆使したシェアリング等今後の開発は多岐に渡るでしょう。
今後の販路
今後新興国への販路拡大は重要な項目です。
車の需要が既に飽和状態の先進国では今後の販路拡大は望み薄なので新興国に新たな販路を見出すのは当然の流れですし責務であるとさえ言われています。
都市部ではインフラが進んでいるので車の必要性を感じられないかもしれませんがこれは都市部のみの話であり地方や発展途上国は公共交通機関が充実していないので、まだまだ必要なアイテムです。
今後業界の向かう道
AIや自動運転やEV技術等は未だこれからの技術であり、完成された物ではありません。
最近の世界のメーカーに見られる人員削減はイギリスのEU離脱、米中の貿易摩擦、開発費用の高騰等が原因の一旦です。
そして其の殆どの原因は膨大なEV化技術の開発費が原因です。
国内での研究開発費は実に2.4兆円 国内全ての製造業全体の21.4%程使い世界の中での圧倒的な地位を確保しようとしています。
一説にはEVは定着しない、市場は小さいと言う話もありますが、これからの時代EV車両製造は避けて通れない分野です。
各社は他業界の新技術を取り込み世界的に優位に立つ時期が来たと言えます。
移動ツールだけじゃない車の未来
車の未来は、楽しくて斬新な可能性を残さなければいけません。
車は出来た当初から単なる移動手段だけにとどまらず、運輸・土木等殆どの産業の必須アイテムとなりました。
そして所有の喜びや感性を反映させるツールとしても君臨して来ました。
その時代の文化を反映している工業製品と言っても過言ではありません。
更に今後はAIが進み家族の一員として存在感し通信技術の発達でシェアリングや災害時のエネルギー供給の等のツールに変貌して行くと思われます。
転職の為に業界の構造を知ろう
ひとえに自動車業界と言ってもその裾野は膨大な会社の数がありメーカ–以外も含めるともう天文学的な数字の会社の数が在ります。
そして他業界と違い、業界独特の特殊な構造を持っています。
独特の業界構造
メーカー内は製造系/事務系に分かれますが、特に特徴的な構造は製造系が顕著で、協力メーカの会社も同じ特徴を持っています。
業界独特の体系を一言で言えば各種の分業が完全に進み、各々独立した部門や会社が存在し、その集合体で成り立っている事です。
出来上がった部品はメーカーの統制の元、組み立て工場に集約されます。
世界中にある日本メーカーの組立工場は日本や現地で生産された部品を使い、現地の労働力を使い、現地のユーザーに向けて日本ブランドの完成車を届けます。
ある会社では、「あのメーカーの部品なのだけれど何処に使用するのか判らない」との会話が聞かれるのは車の業界では日常です。
細分化とは?
メーカー外の販売系にはディーラー/整備 事務系には通常の経理や営業補佐や部品調達その他庶務、人事等あります。
製造系に至ってはメーカー内からメーカー外に出て行き、更に細分化して行きます。
機関部品を例に上げればカムシャフトを作る為に設計からデータが出ます。
鋳物型製作会社 鋳物部品製作会社 切削加工会社 熱処理会社を回り1部品が完成します。これら全てが専業会社です。
自動車業界に身を置くと言う事
この業界に身を置こうと考えたならば これらの事が自身の希望に合致するか十分に精査して行く必要があるでしょう。
順番に効率よく吟味して十分に見極めて行きましょう。
現代の車作りの流れを要約すれば、メーカーは車を考え設計し、協力工場で各種部品を作り、メーカーで組み立て、テストしてから販売すると言う流れです。
職種選びの選択肢
自分はどのような仕事が合うのか又は出来るのか、業界内の職種は膨大ですが順番に選択し絞って行きましょう。
業界内の職種
同じ製造でもメーカー内もありメーカー外もあり、細かい部品やその会社独自の技術を使った製品をメーカーに納入している専業会社もあり、複数のメーカーに納入している会社も見られます。
これらは自動車業界では普通の事であり車種やメーカーが違えど類似部品を使っている例は少なくありません。
類似部品と言うのは
車の類似部品はタイヤやスパークプラグ バッテリー オーディオ機器 ナビゲーションシステム バルブ ブレーキやパッドやキャリパー ベアリング等の事で自社オリジナル部品をメーカーからのオーダーで納入し車両に装着されている部品の事です。
ハンドルやシート ホイール 窓ガラス シート サスペンションやラジエター等は汎用では無く殆ど車種専用部品ですが製作会社はメーカーの下請けでは無く広く受注している会社になります。
これらも重要な自動車産業内の会社で車を作る上で無くてはならない会社で就職転職の際の選択肢には必ず入れましょう。
選択と言う決断
人との関わりが好きで、お客様の笑顔を見たり会話が好きなら、メーカー系列ですが営業販売系がお勧めです。
他業界で営業職を経験された方等は十分これまでの経験が生かされるはずです。
物を生み出したり考えたりする喜びを得たいならメーカー内の設計系を選びましょう。
特に他業界で同じCADで設計を経験してきた方等は会社にとっては即戦力の人材なので積極的なアピールをお勧めします。
メーカーに任され細部の部品を作る仕事なら協力会社の設計でしょう。
量産の型を作ってみたい方は協力会社の型設計や型製作会社。
実際に物を触わり形に触れ、生み出したいならメーカー内外の製造系。
物作りが好きで、いちはやく次期車両の本体や部品作りに携わりたいと言う方はメーカー内での試作系がお勧めです。
車を触り修理や整備したいならメーカーと特約店契約を結んだディーラーや一般の会社の整備系がお勧めです。
いずれの職もやろうと決めたならその道のプロを目指してみましょう。